MYキッチン130品目中、2022年度閲覧満足度17位

浮かれて、先日作った白桃のタルトを身内に見せました。言われました。「黒い」。あたりまえじゃん、黒糖入れてんだから！…

…「映（バ）えない」？おいしけりゃいいじゃん！「コンポート」？だ・か・ら、私が狙ってるのは、あくまで、「パイを…

…タルト生地で作る」こと。ねっとりしっかり火を通した「焼きフルーツ」をフィリングにした、アップルパイが理想なので、…

…だ・れ・が、コンポートなんかに！ああ、ああ、そうですよ、「映え」ませんよ、うるさいなぁ！しかもドコゾの記事では…

…やりゃあ！やってやりますよ！ったく、女ってヤツは！と、いうことで、「当てつけに（！）」、ブドウのタルトを作ります。…

…「コンポート」をつかった梨のタルト、とか、そんなン見せられて…。けっ！わかりましたよ、やりゃあ、いいんでしょ、…

…ただし、しゃくなので、「コンポート」にせずに「蜜漬け」にして、「ナパージュ」の替わりに「つや天」を…

…使ってやりますよ。ざまを、見！　ぷんぷん！

…と、お見苦しいところを、申し訳ありませんが、しばらくお付き合いのほど、よろしくお願いいたします《sigh》…

あ、参考文献は「決定版はじめてのお菓子作り／講談社」と「クレインプロデュース／和菓子の本／ソニー・マガジンズ」、です。

１。完成から遡ること1か月前。前もって、ブドウの「エッセンス」を作ります。一房分のブドウ（巨峰）から、皮だけを…

…とって、煮沸消毒した密閉瓶に入れてウォツカを入れて、冷蔵庫内で保存します。1か月目安。実際には2か月弱に…

…なりました。煮沸消毒は、鍋でたっぷりの湯を沸騰させてそこへ瓶と蓋を投入、15分、ぐらぐら煮てから、トングなどで…

…取り出して、乾いた清潔なタオルに「伏せて」据えて自然乾燥・冷却します。皮をむいた身の部分は冷凍保存しておきます。…

…先日の梨のエッセンスと桃のエッセンスでは、1週間弱の梨は失敗、1か月置いた桃は成功、ということで、熟成期間が…

…大事だったのかなぁ、と。今回のブドウも1か月以上経っていますので、出来はよろしい、ブドウのリキュールになりました。

２。完成から数日前。1か月後、エッセンスが熟成したら、皮とエッセンスを分けます。グラスのなかに小ぶりの瓶を置き、…

…そこへ漏斗の先を差し、漏斗の中に茶漉しを据えて、その中に密閉瓶の中身を空けて、液状部と皮を濾し分けます。

３。完成から2日前に、断続的に4時間の作業。濾し分けた皮部も使って、蜜漬けを作ります。冷凍保存しておいたブドウの身を…

…鍋に取り、砂糖と、黒糖の替わりにハチミツ、スパイスも加えて、自然解凍します。解凍したら、赤ワインで…

…ひたひたにします。エッセンス作りで残った皮も、刻んで市販のティーバッグに入れて鍋に投入し、点火します。…

…沸騰したらすぐ火を止め、そのまま1時間ほど放置して常温に戻します。これを合計3回、行います。これはオデンや…

…肉ジャガなどの煮物の技法。今回は、単に甘みを入れるだけでなく、色付けすることも目的です。

４。「煮しめ（？）」を3回繰り返したら、蜜ごと保存瓶に移して冷蔵庫へ入れ、1昼夜以上、蜜漬けにします。

（＊）実際は、5日ほど、おきました（記：191008）

５。タルト生地も作ります。バター、砂糖、塩をボウルで練り混ぜます。全卵から、メレンゲ用の卵白3分の1個分をよけ、…

…残りを溶いて加えます。だまだまになっていても構わないらしいです。卵を分けるのは難しいかもしれませんが、まず卵白と…

…卵黄を分け、卵白を箸などで軽く切り混ぜてから計量します。分けるのが面倒なら、卵白と卵黄だけ分けてから、卵白を…

…すべてメレンゲに、卵黄をすべてタルト生地に使ってもいいと思います。さらに牛乳。薄力粉はふるい入れ、さっくり…

…混ぜて、ラップで包んで冷蔵庫で一晩以上、寝かせます。なお、分量は普通はこの倍量です。次項参照。

（＊）卵は、結局、「卵白と卵黄を」分けました。全卵1個分から、卵黄をタルト生地に、卵白をメレンゲ用によけて…

…冷蔵しておきました。（記：191008）

６。ここから完成当日4時間前。2、3時間は作業しっぱなしです。タルトを焼きます。冷蔵庫から出した生地を、…

…打ち粉（強力粉）を打った捏ね台に据え、とにかく「素早く（！）」麺棒で伸ばします。伸ばした形やところどころの破れは…

…気にしない。とにかくスピード。大体1、2分で1mmの厚さに（！）伸ばし、型に詰め、型ごと冷蔵庫へ戻します。破れ目は…

…生地の「端切れ」を当てて軽く指先で抑えるだけです。生地はほぼほぼ（おおよそ）バターなんで、これで大丈夫。フォークで…

…軽く底に穴を、なんて、おやりになりたければどうぞ。私はしません。30分ほど寝かせたらオーブンで焼成します。…

…予熱180度40分。焼きあがったら、型に入れたまま常温まで放置、冷まします。厚みは私の好み。普通は3mm程度…

…だそうですが、生地に「カステラ感」が出るので、私はクリスピーな薄いほうが好き。3mmにするなら、…

…分量を倍にしてください。

（＊）生地の伸ばし作業の１回目は、打ち粉が少なすぎてうまく「拾い上げられず」に型に収められず、もたもたしているうちに…

…生地が「ダラけ」出しましたので、粉が付いたまま、生地をざっとまとめてラップにくるんで冷蔵庫へ。５分待ってみましたが…

…まだ早すぎて、改めて３０分冷蔵したうえで、三度目の正直、生地を伸ばして型に詰め、冷蔵庫へ放り込みました。…

…久しぶりだったけど、結構、大変。焼き時間は45分にしたかも、な、焼きすぎに。（記：191008）

７。この間、レアチーズのフィリングを作ります。ゼラチンの投入のタイミングを、生地の焼き上がりに合わせます。まず…

…ホイップクリームは生クリームを6分立てにします。量が少ないので、…

…生クリームとメレンゲ、それぞれ飯茶碗(*)に入れて、ドレッシング用のホイッパー型スティックで泡立てます。…

…クリームチーズを常温で柔らかくしてボウルへ入れ、砂糖も加えてよく練ります。さらにレモン汁とブランデーも入れます。…

…ヨーグルトは2回に分けて入れます。生地の焼き上がりを待って、別のボウルか金属の鍋を湯煎にかけ、その中に、…

…先のボウルのチーズを大２くらい加え、水でふやかしたゼラチンのうち、小1はつや天用に除き、残りを加え、溶かす。…

…メレンゲは、卵白と砂糖を合わせて角が立つまで、泡立てる。ゼラチンが溶けたらチーズのボウルにすべて空けて…

…混ぜ合わせ、濾し器で濾します。チーズにホイップクリームを2回に分けて入れ、さらにメレンゲも入れて混ぜます。

（＊）生クリームからのホイップは行わず、市販のホイップクリームで代用しました。成分表から検討した結果、おそらく、…

…使用した市販ホイップ250ml≒120gは、おおまかに生クリーム75gに相当する、と、判断。そこで、全量250mlを…

…利用することにしました。なお、ここから逆算すると、80mlの生クリームを「飯茶碗で」ホイップすると「入りきらない」…

…可能性があります。ホイップは、普通にボウルを使ったほうがよさそうです。なお、卵白は、前述のとおり、1個分を…

…使用。ところでホイップ、みなさん、両手、使えます？私は基本右手で、今回初めて左手を使ってみました。ドラム…

…みたいに上下に叩き付ける「基本動作」しかできませんが、多少は右手の骨休めになったかも。クリームチーズは、…

…個包装の商品だったので、5ピース＝75gを使用しました。（記：191008）

８。完成2時間前。盛り付けます。常温に戻したタルト生地に、レアチーズのフィリングを詰めて冷蔵庫へ入れ、…

…30分程度置いて軽く固めます。

（＊）今回はレアチー・フィリングが、50ml強、余りました。（記：191008）

９。つや天も作ります。といっても、結局、寒天ではなくゼラチンで作りました（じゃあ、ナパージュじゃん、とか、…

…言われてます、か？）。ゼラチンにしたのは「映え」加減を考えての結果。砂糖と水を合わせて湯煎にかけ、…

…取り置いておいたふやかしゼラチンを加えて溶かす。溶かしたら濾しておく。ブドウの蜜漬けも、蜜を切って冷蔵しておく。

（＊）つや天の砂糖水を、作った後で半量にしました。固まりやすくするためですが…。手順も、まず、つや天用のゼラチンは、…

…さらに水大1を加えて練り混ぜて、緩めにふやかして、これだけを湯煎にかけ、溶けたところで砂糖水を加えました。…

…砂糖水は四半量でもよかったかも（記：191008）

（＊）「緩めにふやかす」という表現は誤解を招きそうなので、捕捉します。つまり、ここでの「ふやかし」作業は…

…2ステップになっている、ということです。まず第一に、規定量でゼラチンをふやかします。つぎに、「ふやけた」ゼラチンに…

…水を加えて練り混ぜます。つまり、最初のステップでは、粉ゼラチンを膨潤／吸水させています。次のステップでは、…

…膨潤したゼラチンを水に「分散」させて「混合液」にしています。初めの過程ではゼラチンは水を吸いますが、後の過程では、…

…単に、膨潤したゼラチンの粒子が、細かく混ざっている状態です。「水溶き片栗粉」をイメージする感じでしょうか。…

…片栗粉が「膨潤したゼラチン」です。あるいは、タピオカ・ミルクティーとか。2段階目で水を入れても、ゼラチンは…

…水を「吸いません」、たぶん。「機械力で」力任せに細かくして水に分散させています。この作業をしたのは、ゼラチンを…

…素早く溶かしたかったから。単に気が短かったから、です。（記：191014）

１０。完成1時間半前。タルトを冷蔵庫から取り出し、続いてブドウの蜜漬けをひと粒ひと粒、トッピングします。その上に、…

…つや天をナペします。スプーンで、ブドウひと粒ひと粒にかける感覚で流し、隙間にもつや天を流して、再び…

…冷蔵庫へ入れて、今度は1時間以上、しっかり固めます。

（＊）結局、思うように「つや」が出ず、結果、30分に1度、ハケでナペしたうえで冷蔵、を繰り返し、結局…

…6、7回繰り返して、もう、よくわかりません。ただ、最後に、スペアミントの葉を…

…トッピングしてナペしました（記：191008）。

１１。完成へ。ゼラチンが十分固まったら、最後の香り付け。ブドウのリキュールを（お好みで同量のブルーベリージャムで…

…延ばして）ボウルに取り、50度程度の湯の入った鍋の上で湯煎します。温まって香りが立ったら、タルトの上に…

…スプーンでルーツ・ソース感覚で軽く散らして、すぐいただきます。「映え」にはミントの葉を1葉、飾ります。

１２。なお、残った蜜漬けの蜜とエッセンスは、合わせて、サイダー／炭酸水で倍量に希釈し、「ブドウ・リキュールの…

…フィズ」にしていただきました。サイダーと蜜を別々に冷蔵しておいて、タルトを食べるときにタイミングを合わせて混ぜます。

（＊）写真手前にちょっと映り込んでいるのが、それ。（記：191009）

後記。タルト生地が崩れやすいのは気になります。このレシピだとブドウもかなり甘口。一般向けの味付け、と…

…したつもりですが、個人的には、砂糖はすべて半量でいい気がしますが。

ちなみコンポートも蜜漬けも、「始末」がよろしくない（フード・ロス）わけです。これで当分、「フィズ」を…

…飲み続けなければならないと思うと、気が重い。（記：191009）

（＊）タルト生地は、とにかく「縮む」という記述を、「決定版はじめてのお菓子作り／講談社」でみつけました。どうも様子が…

…変だと思ったらそのせいだった。つまり、型に入ってはいてもスカスカで隙間がある生地なのに、そこへ力いっぱいフィリングを…

…詰めていたので、結構ガタガタに亀裂が入って、変だ、変だと思っていた、のです。今度から、焼きあがったら、…

…「緩衝材」（ぷちぷち）を巻き付けておこうと思います。（記：191014）