65℃〜温泉卵 低温調理後の硬さ比較実験

温泉卵を7つの条件に分けて低温調理することで、それぞれどのような食感や味になるのかを比較実験する。
このレシピの生い立ち
今回比較実験をして感じたのは、画像に映えるのはバッと黄身が流れる温泉卵だと思うのですが、実はもう少し硬めの方が黄身がねっとり濃厚でコクを感じました。
ただ、この辺はお好みによりますので、ぜひお好みの硬さと味を探してみてくださいね。
作り方
- 1
<比較実験背景>
「温泉卵」というのは殻を割ってだし汁をかけただけで一品になるし、
- 2
料理に添えれば間違いなくワンランクアップするアイテムである。丼に添えたり、サラダに乗せたり、パスタやピザに乗せたり、
- 3
ご飯に乗せたり、うどんに入れたり、ハンバーグに乗せたり、挙げるともうキリがない。
- 4
料理に生卵を落とすと白身部分が水っぽくなってしまうので、黄身だけを料理に添えようとすれば、白身が余る。
- 5
白身もさまざまな活用法があるとは言え、できれば一緒に食べられた方が良い。温泉卵なら間違いない。
- 6
また、栄養素としても良質のタンパク質を摂取できるのでありがたい。
- 7
温泉卵は白身と黄身が固まる温度の差(黄身は約65℃、白身は約75℃で固まり始める)を利用した料理で、
- 8
68℃付近で火入れすると黄身よりも白身の方がやわらかくなる。
- 9
さて、温泉卵を「68℃ 30分」で低温調理する。湯せんから取り出してすぐに殻を割ると、黄身はねっとり、
- 10
白身は程よい硬さになり、理想の仕上がり具合になる。(参照:「68℃ 基本の温泉卵(ID:19912284)」)
- 11
「黄身がもっとやわらかい方が良い」、という意見もあると思うが、
- 12
黄身が流れる状態であればあるほど黄身の“生臭さ”が顔を出すので、私には少し硬めのねっとりしたくらいが好みである。
- 13
ところが、氷水で冷却し冷蔵庫で保存し、いざ殻を割ってみると・・・硬くなっている。
- 14
黄身はねっとりしているものの、出来立てより固まっている。
- 15
出来立ては理想の状態であったのに、冷却することで硬くなってしまう。
- 16
では、冷却した状態で硬いのなら、再び湯せんで温めればまた元の状態に戻るのだろうか?それとも硬いままか?
- 17
BONIQで68℃ 30分で低温調理した後、
- 18
実験1. 【出来立てすぐを食べる場合】 湯せんから取り出してすぐに殻を割る
- 19
実験2. 【出来立てを氷水で冷却してから食べる場合】殻ごと氷水で冷却して15分後、殻を割る
- 20
実験3. 【冷蔵庫で保存したものを食べる場合】殻ごと氷水で冷却して15分→冷蔵庫に移して1日後、殻を割る
- 21
実験4. 【冷蔵庫で保存したものを温めて食べる場合】殻ごと氷水で冷却して15分→冷蔵庫に移して1日→
- 22
取り出してBONIQで60℃ 20分後、殻を割る
- 23
実験4の冷蔵庫保存後のBONIQ温めを60℃としたのは、白身にも黄身にも火が入らないのでこれ以上固まらないが、
- 24
温かくなる状態を狙った。
- 25
以上の4つを比較し、食感の硬さを比較する。
- 26
また、実験3のように【冷蔵庫で保存したものを食べる場合】、程良くねっとりした黄身となるのは何度か?その味わいはどうか?
- 27
実験5. BONIQで67℃ 0:30(30分)
実験6. BONIQで66℃ 0:30(30分) - 28
実験7. BONIQで65℃ 0:30(30分)
を比べてみる。
- 29
<BONIQ設定>
- 30
実験1~4. 68℃ 0:30(30分)
- 31
実験5. 67℃ 0:30(30分)
実験6. 66℃ 0:30(30分)
実験7. 65℃ 0:30(30分) - 32
<比較実験>
BONIQで68℃ 0:30(30分)、卵を低温調理する。
- 33
実験1. 湯せんから取り出してすぐに殻を割る
- 34
実験2. 殻ごと氷水で冷却して15分後、殻を割る
- 35
実験3. 殻ごと氷水で冷却して15分→冷蔵庫に移して1日後、殻を割る
- 36
実験4. 殻ごと氷水で冷却して15分→冷蔵庫に移して1日→
- 37
取り出してBONIQで60℃ 0:20(20分)で温めた後、殻を割る。
- 38
実験5. BONIQで67℃ 0:30(30分)
- 39
実験6. BONIQで66℃ 0:30(30分)
- 40
実験7. BONIQで65℃ 0:30(30分)
- 41
それぞれ卵を低温調理した後、実験3同様に殻ごと氷水で冷却して15分→冷蔵庫に移して1日後、殻を割る。
- 42
※鍋底に卵を勢いよく落とさないよう、お玉やトングなどを使ってそっと沈める。
- 43
※食材全体が湯せんに浸かるようにする。
- 44
※高温・長時間調理時は湯せんにカバーをする。(鍋:ラップ、コンテナ:フタ)
- 45
<比較実験結果>
結果は・・・
- 46
「低温調理後に出来立てすぐを食べる実験1」は、黄身は流れそうで流れない状態で硬くもなく、程よいねっとり感。
- 47
生臭みなどもなく、甘みとコクを感じる。
- 48
「氷水で冷却してからすぐ食べる実験2」は、実験1よりは硬くなっている。
- 49
白身も黄身もよりしっかりした食感になった。黄身は中心までねっとりしている。
- 50
「冷蔵庫で保存したものを食べることを想定した実験3」は、黄身が実験2よりもさらに固まっており、
- 51
包丁を入れるとはっきり断面が出る。
- 52
「冷蔵庫で保存したものを温めて食べることを想定した実験4」は、実験2の氷水で冷却したものと近い状態になり、
- 53
黄身も程よくねっとりしている。が、出来立ての実験1の状態までは戻らなかった。
- 54
やわらかさ:実験1>実験2、4>実験3
- 55
「実験3(68℃ 30分)」は、黄身が硬い。切ったそのままの断面。
- 56
「実験5. 67℃ 30分」は、切った断面が美しい。ねっとり濃厚な黄身である。コクを感じる。
- 57
「実験6. 66℃ 30分」は、黄身がとろりとやわらかく、ゆっくり流れる。
- 58
「実験7. 65℃ 30分」は、白身も黄身も切って早々、バッと流れる状態である。生の黄身にある、若干の苦味を感じる。
- 59
やわらかさ:65℃>66℃>67℃>68℃
となるのは当然の結果として、 - 60
実験7の65℃はやや生卵の風味が残り若干の苦味を感じる。生卵と温泉卵の中間として食べると良いと思う。
- 61
生卵を添えると水っぽくなりがちな所を、65℃の温泉卵なら黄身が流れ出つつ、
- 62
白身は温泉卵であるので水っぽくなるのを抑えられる。卵かけご飯にも最適ではないか。
- 63
この実験5、6、7は30分という括りで行っているので、
- 64
65℃の温度は他にもBONIQレシピが豊富にあり同時調理ができることから、時間を延ばして45分あたりも良いかもしれない。
- 65
完全に好みによるところでもあるのだが、以上の結果から、低温調理後冷却せずに食べる場合は「68℃ 30分」がおすすめだが、
- 66
冷蔵保存して硬くなった「68℃ 30分」もBONIQで温めれば、ある程度はやわらかく復活できる。
- 67
冷蔵保存していてそのまま食べるなら「実験5. 67℃ 30分」がおすすめ、
- 68
やわらかめがお好みなら「実験6. 66℃ 30分」も良し。
- 69
「実験7. 65℃ 30分」は生卵の進化系として◎。
- 70
《作った感想》
- 71
卵料理というのはシンプルでいて奥深い料理です。火入れ一つで味や食感、風味が変わります。
- 72
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- 73
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- 74
「95℃ ゆで卵の低温調理 火入れ時間比較実験(ID:21056262)」
- 75
「65℃~温泉卵 低温調理後の硬さ比較実験(ID:21634732)」
- 76
●BONIQ 低温調理コンテナ&コンテナアクセサリー(ラック、トレー、フタ、ジャケット)は「BONIQ コンテナ」で検索
- 77
●BONIQ 深型ホーロー鍋は
「BONIQ 鍋」で検索
コツ・ポイント
当実験は59~61gの卵で行なったものであり、卵のサイズが違えば仕上がりは異なりますのでご注意ください。(※Mサイズで58g以上64g未満)
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