鶏もも カットタイミング比較実験(前塩)

鶏もも肉の低温調理。
カットせずに1枚のまま低温調理をした場合とカット後に低温調理をした場合で仕上がりに違いはあるのか?
このレシピの生い立ち
今回は「なるべく手間をかけずに、またBONIQ後すぐ食べる」ことを想定して比較実験を行いましたが、次回はぜひ「後塩」パターンでも検証してみようと思います。(参照:「鶏胸肉の低温調理 塩のタイミング比較実験(ID:18465402)」)
鶏もも カットタイミング比較実験(前塩)
鶏もも肉の低温調理。
カットせずに1枚のまま低温調理をした場合とカット後に低温調理をした場合で仕上がりに違いはあるのか?
このレシピの生い立ち
今回は「なるべく手間をかけずに、またBONIQ後すぐ食べる」ことを想定して比較実験を行いましたが、次回はぜひ「後塩」パターンでも検証してみようと思います。(参照:「鶏胸肉の低温調理 塩のタイミング比較実験(ID:18465402)」)
作り方
- 1
<比較実験背景>
これまで「鶏もも肉の火入れ 温度時間比較実験(ID:20547111)」
- 2
「鶏ももステーキ 皮の焼き方比較実験(ID:20559006)」と鶏ももの低温調理における比較実験を行っているが、
- 3
今回はカットのタイミングによる仕上がりの違いを探る。
- 4
そこで、2パターンでそれぞれの仕上がりの違いを比べてみる。
- 5
実験1. カットしない1枚のまま鶏もも肉 + 塩
実験2. 一口大にカットした鶏もも肉 + 塩 - 6
をそれぞれ62℃ 1時間45分(低温調理 加熱時間基準表の「厚さ3cm鶏肉」に準じて)BONIQで低温調理する。
- 7
参照:「低温調理 加熱時間基準表」https://boniq.jp/pdf/ttguide.pdf
- 8
本実験の題名の「前塩」というのは、「低温調理後の耐熱袋に塩を入れて肉に塩味を含ませる方法=後塩」
- 9
に対し、塩と肉を一緒に耐熱袋に入れて低温調理する方法を「前塩」とした。
- 10
参照:「60℃ 鶏胸肉 低温調理 塩タイミング比較実験」
- 11
https://boniq.jp/recipe/?p=4045
- 12
よって、本実験は「塩と肉を一緒に袋に入れて低温調理」の方法で行う。
- 13
やはりカットしてから低温調理した方が、ドリップが多く流出してしまうのだろうか?硬さなどの食感には違いはないだろうか?
- 14
<BONIQ設定>
- 15
62℃
1:45(1時間45分) - 16
※参照:「低温調理 加熱時間基準表(鶏肉)」https://boniq.jp/pdf/ttguide.pdf
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<比較実験>
実験1. カットしない1枚のまま鶏もも肉
実験2. 一口大にカットした鶏もも肉 - 18
をそれぞれ耐熱袋に入れ、それぞれ塩を加える。
(鶏ももは筋と余分な脂を切り落として使用する。) - 19
BONIQ 62℃ 1:45(1時間45分)低温調理をする。
- 20
BONIQセット時:
※肉、魚(生食用を除く)は種類と厚みに応じて加熱設定を変更する。 - 21
参照:「低温調理 加熱時間基準表」https://boniq.jp/pdf/ttguide.pdf
- 22
※食材全体がきちんと湯せんに浸かるよう、十分な水量を用意する。
- 23
※高温・長時間調理時は蒸発による水位減少を防ぐため、最大水量を用意する。
- 24
BONIQ投入時:
※袋内に気泡が残らないよう湯せんに入れながらしっかり空気を抜き、密封する。 - 25
(参考:動画「低温調理用バッグの密封方法」、
- 26
https://www.youtube.com/watch?v=N-t1ox7mox0
- 27
記事「ベストなバッグ密封の仕方 比較実験」ID:20798293)
- 28
※食材全体が湯せんに浸かるようにする。浮いてくる場合は、
- 29
・BONIQ 低温調理コンテナ:コンテナラック、トレーを使用して完全に沈める。
- 30
・鍋:耐熱性の瓶や重しを乗せて完全に沈める。
- 31
※高温・長時間調理時は、湯せんにカバーをして水位減少を防ぐ。
- 32
・BONIQ 低温調理コンテナ:コンテナルーフを使用する。
・鍋:ラップを使用する。 - 33
<比較実験結果>
- 34
まずドリップの量を見てみると、「実験2. 一口大にカットした鶏もも肉 + 塩」の方が肉汁(ドリップ)の流出が多く、
- 35
一目で分かる。
- 36
ドリップを計ってみると
「実験1. カットしない1枚のまま鶏もも肉 + 塩」:24gに対して、 - 37
「実験2. 一口大にカットした鶏もも肉 + 塩」:36g
- 38
と、「実験2」は「実験1」の1.5倍ドリップ量が多い。
- 39
この結果より、鶏ももをカットせず1枚のまま低温調理をした方が肉汁が流出せず、ジューシーさを維持できることが分かる。
- 40
比較試食してみると、「実験2. 一口大にカットした鶏もも肉+塩」の方がしっかり塩味がついており、断然味が染み込んでいる。
- 41
(実験1の鶏ももも一口大にカットし、実験2と同じ大きさで試食した。)
- 42
ここから分かるように、一概にドリップの流出が少ない「実験1」が良いというわけではなく、
- 43
「実験2」は塩味が染み込んでいる分、均一に美味しい。
- 44
どちらも“低温調理ならではのやわらかジューシーな仕上がり”でその美味しさは間違いない。
- 45
「実験1. カットしない1枚のまま鶏もも肉 + 塩」の方は鶏もものステーキやソテーのように
- 46
肉のジューシーさを味わう料理に向いている一方、
- 47
「実験2. 一口大にカットした鶏もも肉 + 塩」は煮汁と共に食べる料理、例えばカレーやスープ、
- 48
親子丼の下準備など味を染みさせたい料理や煮物などに適していると言える。
- 49
《当レシピの栄養素》
- 50
栄養素/食(1日の推奨量)
カロリー:285.6 kcal
糖質:0 g - 51
タンパク質:23.2 g(体重 x 1.2g ~ 1.5 g)
脂質:19.9 g - 52
食物繊維:0g(20 g ~)
カリウム:406 mg(3500 mg ~) - 53
カルシウム:7 mg(650 mg ~)
マグネシウム:29 mg(350 mg ~) - 54
鉄分:0.8 mg(7.5 mg ~)
亜鉛:2.2 mg(10 mg ~) - 55
※上記はレシピの1/2量(140gあたり)の栄養価を計算しています。
- 56
当レシピに対する「BONIQ管理栄養士からの栄養アドバイス」は、BONIQ 公式低温調理レシピサイトにてご覧ください。
- 57
https://boniq.jp/recipe/?p=26564
- 58
《作った感想》
- 59
実験前に予測をしていた通りの違いが見られました。
- 60
調理時の都合はもちろん、料理に合わせてお選びください。
- 61
今回は「なるべく手間をかけずに、またBONIQ後すぐ食べる」ことを想定して比較実験を行いましたが、
- 62
次回はぜひ「後塩(低温調理後に塩を肉に含ませること)」パターンでも検証してみようと思います。
- 63
(「「60℃ 鶏胸肉 低温調理 塩タイミング比較実験(https://boniq.jp/recipe/?p=4045)」
- 64
参照:低温調理後、塩を耐熱袋に入れて含ませる」が一番やわらかくジューシーであるという結果になった。)
- 65
《鶏もも肉の低温調理 比較実験シリーズ》
- 66
「鶏もも肉の火入れ 温度時間比較実験(ID:20547111)」
- 67
「鶏ももステーキ 皮の焼き方比較実験(ID:20559006)」
- 68
「鶏もも低温調理 カットタイミング比較実験(ID:21945557)」
- 69
参考>低温調理 加熱時間基準表:https://boniq.jp/pdf/ttguide.pdf
- 70
●BONIQ 低温調理コンテナ&コンテナアクセサリー(ラック、トレー、フタ、ジャケット)は「BONIQ コンテナ」で検索
- 71
●BONIQ 深型ホーロー鍋は
「BONIQ 鍋」で検索 - 72
●BONIQ 低温調理用耐熱袋(湯せん、冷凍、冷蔵可能)は「BONI BAG」で検索
- 73
●低温調理用耐熱袋の密封方法
https://www.youtube.com/watch?v=N-t1ox7mox0 - 74
●ベストなバッグ密封の仕方
https://boniq.jp/recipe/?p=19616
コツ・ポイント
ジューシーさを保ちたいなら「実験1. カットしない1枚のまま鶏もも肉 + 塩」、「実験2. 一口大にカットした鶏もも肉 + 塩」はドリップが多く流出してしまうので、鶏もも肉のドリップを生かせる料理なら旨味を逃すことはありません。
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