いりこと生麩・根菜の煮物

高知城歴史博物館
高知城歴史博物館 @kochi_johaku

土佐藩主山内家の古文書に登場した献立。煎海鼠(いりこ)は中華の高級食材、干しナマコのこと。シンプルですが豪華な料理です。
このレシピの生い立ち
古文書の記載は「いりこ・山のいも・牛蒡・麩 御煮物」。単品の煮物よりも見栄えがしそう、という理由から再現に挑戦しましたが、よくよく調べるとかなり手間のかかる料理でした。
煎海鼠は土佐藩の幕府献上品にも時々登場します。領内産でしょうか。

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材料

1人分
  1. 海鼠(水で戻したもの) 5切れ
  2. 山芋自然薯 5切れ
  3. 生麩 3切れ
  4. ごぼう 5切れ
  5. だし汁(鰹出汁)
  6. 醤油(薄口) 適宜

作り方

  1. 1

    煎海鼠(干しナマコ)は3日前から水に漬けてもどしておきます。

  2. 2

    いりこを一口大に切ります。

  3. 3

    生麩を作ります。(小麦粉を水中でこね、グルテンを抽出したもの)
    これを一口大に切ります。

  4. 4

    山芋・ごぼうはよく洗い、ひげ根を取り除いてから、一口大に切ります。(皮は残しました)

  5. 5

    お湯に生麩を入れ、煮立たせて軽く火を通します。

  6. 6

    小鍋にだし汁をとり、しょうゆで味を調え、5の生麩を加えます。

  7. 7

    同様に山芋・ごぼうも煮ます。山芋は煮崩れやすいので、火の通しすぎに注意します。

  8. 8

    今回は失敗を防ぐために炊き合わせとしましたが、いりこの鍋だけうま味が濃厚でした。

  9. 9

    素材ごとに少しずつ盛り付けます。汁気が出過ぎないよう、生麩は軽く絞ってから盛り付けます。

  10. 10

    【調理】RKC調理製菓専門学校
    【出典】高知城歴史博物館蔵「覚」
    【参考】松下幸子『図説 江戸料理事典』(柏書房)

コツ・ポイント

今の製法の生麩が作られるようになったのは18世紀前半ですので、17世紀末の食事再現を目指した今回は小麦粉から作った「きぶ」を使用しました。
素材ごとの加熱調理時間に大きな差はないようですので、全部一緒に煮た方がおいしく仕上がりそうです。

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レシピ作者

高知城歴史博物館
に公開
高知城のすぐそば、土佐藩主山内家の資料を収蔵・展示する博物館です。企画展「おいしい土佐藩」開催準備の中でRKC調理製菓専門学校のご協力のもと再現調理した料理や「日曜市料理教室」で取り上げた料理をご紹介します。漬物など、作るのに日数がかかるものもありますが・・・よかったら挑戦してみてください。【HP】https://www.kochi-johaku.jp/
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