70℃ 自家製ベーコン 塩漬け比較実験

豚ばらを使ったBONIQの低温調理で、完全無添加の「自家製ベーコン」ができるか?比較実験!
このレシピの生い立ち
今回の「塩漬け8% 7日間」かつ「BONIQ 70℃ 15時間」で脂がじゅわっとジューシーで肉の旨みも十分、食感もベーコンに近づいてきました!
さらなる研究で「究極の自家製ベーコン」を目指したいと考えています。
作り方
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日々低温調理をしていると、食材がこんなに美味しくなるのか!という感動がある一方、本当にこれで良いのか?
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もっとベストな方法があるのではないか?という疑問も同時にわいてくる。
最近では低温調理のメソッドに関する情報が - 3
増えつつあるが、それが本当に正しいのか?
実際調理をする中で出てきた疑問を検証してみる。 - 4
ベーコン。とても身近な食材であるが、筆者自身はスーパーで買おうとしてもなかなか選べる種類が少ない。
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というのは一般的なベーコンやハムは化学調味料や保存料などの添加物が多い。安全性は確立されているというが、経験からして
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使用が少ないものの方が美味しいものが多いと思っている。そしてなるべく使用が少なくて美味しいものを買おうとすると、すごく
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値段が張るのである。なので、大げさかもしれないが自身の中でベーコンはここぞという時にしか使わない高級食材だと思っている。
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そうとなれば、自分で美味しいベーコンを作りたい。
ベーコンを作るのに、ものすごく手間がかかるのは承知している。 - 9
いろいろな作り方があり、数々の工程があり、極めつけは我が家には燻製器がない。(住宅事情からベランダで燻製するわけにも
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いかない。)
でもBONIQがある。
ならばBONIQを使って燻製しないベーコンなら出来るのではないか? - 11
これが成功すれば次はもっとクオリティを上げて、より本格的なベーコンへの道が開けるかもしれない。
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前回行った実験、「塩豚vs.調理後塩含ませ豚 比較実験(ID:20153545)」では「3日間塩漬けにした豚バラ=塩豚」と
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「塩なしで豚バラを低温調理し、調理後に塩を含ませたもの」を比較した。
塩豚を低温調理したものは - 14
身がギュッと引き締まり、スライスして香ばしく焼いて食べると、脂がジュワッとジューシーで、噛めば噛むほど
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身から旨みが出てくるという仕上がりとなった。塩でのみ味付けしたものであるが、とても柔らかいベーコンのようであった。
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ベーコンの作り方の基本は、豚バラを
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A.塩漬け→B.塩抜き(数時間。塩分濃度による)→C.風乾燥(数時間)→D.燻製(数時間)
である。 - 18
これをBONIQを使って
A.塩漬け→B.塩抜き(数時間。塩分濃度による)→E.スモークリキッド(燻製風味の調味料) - 19
と共に低温調理(70℃ 15時間)
の工程で美味しいベーコンができないだろうか? - 20
(E.の温度については「豚ばらの低温調理 温度比較実験(ID:18360167)」参照)
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従来のベーコンの工程で「C.風乾燥」をするのは、保存性を高めるためと、水分が多すぎると燻煙が食材に入り過ぎて
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エグくなったり、化学反応が起きて酸っぱくなってしまったりするのを防ぐため、と言われている。
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今回はバッグに豚バラとスモークリキッドを入れて行うが、「風乾燥」しなくてもエグくなったり酸っぱくなる心配がないのは、
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「65℃ サラダフィッシュ ~スモークさば~(ID:19998667)」で実証済みである。
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また、従来の「D.燻製」と違ってBONIQを使う「E.スモークリキッドと共に低温調理」はフリーザーバッグ内で行うので、
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水分が蒸発することがない。そのままでは仕上がりの水分が多くなることが予想されるが(それが良いのか悪いのかはわからない)。
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豚バラから適度に水分を抜くには、「A.塩漬け」の”塩分濃度”と”日数”が重要であると思われるが、
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いろいろなレシピを調べてみても塩分濃度と日数がまちまちである。
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そこで、まずはA.塩漬けの工程で塩分濃度、塩漬け日数を比較する。
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①豚バラ重量の2%で塩漬け 3日間
②豚バラ重量の8%で塩漬け 3日間 - 31
③豚バラ重量の2%で塩漬け 7日間
④豚バラ重量の8%で塩漬け 7日間 - 32
その後、塩抜きの時間は味を確認しつつ行うことにする。
本格的なベーコンへの道の第一歩となるだろうか? - 33
<比較実験>
豚バラにフォークでピケする。
塩を全面にすり込む。 - 34
①③5.2g (肉の重量の2%)、②④20.8g(肉の重量の8%)
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キッチンペーパーを巻き、ラップでぴったりくるんで冷蔵庫で寝かせる。
①②は3日間、③④は7日間。 - 36
※キッチンペーパーとラップは毎日新しいものに取り換える。
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冷蔵庫から取り出して溜め水の中で塩抜きをする。水は時々新しいものに入れ替える。
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(端を切って焼き、ちょうど良い塩加減になるまで)
①3時間、②9時間、③3時間、④12時間 - 39
フリーザーバッグに豚バラを入れ、BONIQ(70℃ 15時間)で低温調理する。
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<比較実験結果まとめ>
スライスして焼き、それぞれの違いを比較した。 - 41
「①塩2% 3日」と「②塩8% 3日」はかなり柔らかい。薄くスライスして焼くと、特に①は脂と身の部分が切れてしまう。
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ベーコンというよりは、美味しい「塩豚」である。
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④が一番“ベーコンのように”身がしっかりしている。身がしっかりしているがパサつきは全くなく、脂がジュワっと出てきて
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ものすごくジューシーである。
肉の引き締まり具合 ④>③>②>①
であり、
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「②塩8% 3日」よりも「③塩2% 7日」の方が身が引き締まっていることから、“塩分量”よりも塩漬けにする“日数”の方が
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肉の引き締まり具合(食感)に影響を与えていると考えられる。
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また、①②がベーコンとして扱うには柔らかすぎることから、ベーコンを作るには塩分量によらず最低7日間は塩漬けにした方が
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よいと考えられる。
おそらくこれ以上塩分濃度を上げたとしても、3日間の塩漬けではベーコンの食感には近づけないはずだ。 - 49
「③塩2% 7日」と「④塩8% 7日」、つまり同じ7日間の塩漬けで塩分量が違うものでは、やはり塩分が高い④の方が身が
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しっかり引き締まっており、食感がよりベーコンらしくなる。
ただ④でも一般的なベーコンよりはずいぶん柔らかい。 - 51
従来のベーコン作りではこのあと「風乾燥」の工程が入るのでより身が引き締まる。
先に触れたように、 - 52
従来のベーコンの工程で「風乾燥」をするのは、保存性を高めるためと、水分が多すぎると燻煙が食材に入り過ぎてエグくなったり、
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化学反応が起きて酸っぱくなってしまったりするのを防ぐため、と言われている。今回BONIQでのベーコン作りでやろうとして
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いるのは従来の燻製ではなく、「スモークリキッド」を入れてフリーザーバッグ内で調理を行おうとしているため、「風乾燥」は
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理論的には必要ない。しかし、食感をよりベーコンに近づけるためには「乾燥」など「脱水」の工程が必要かもしれない。
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今回の結果より、塩漬け「8% 7日」を基本としてBONIQのベーコン作りを進めることにする。
コツ・ポイント
前々から自家製ベーコンを作りたいと思っていましたが、かかる手間や器具などを考えるとなかなか踏み切れませんでした。しかしBONIQを使ってなんとか最小限の手間と器具と場所で手軽にできないか?
そこから始まったベーコン作り、
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