頭ワタ付きさんま煮は臭くなる?比較実験

低温調理器BONIQ
低温調理器BONIQ @boniq

さんまの低温調理。
ワタと頭をつけたまま低温調理で骨まで柔らかく丸ごと食べられるようにできないだろうか?徹底検証!
このレシピの生い立ち
今回は「さんまの煮つけ」というやや“地味な”実験ではありますが、驚きの連続でした。そして今、こういうものが低温調理の可能性をさらに広げると確信しています。

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材料

  1. さんま 各1本
  2. 塩(振り塩用) 適量
  3. しょうゆ 大さじ2
  4. みりん(煮切り) 大さじ2
  5. 酒(煮切り) 大さじ2
  6. ※臭みがどう出るのかを調べるため、あえてショウガなどは入れずに行う。 -

作り方

  1. 1

    <比較実験>

    振り塩をし、冷蔵庫で30分おく。

  2. 2

    実験①③ → さんまの頭を落とし、内臓を取る。血合いを流水でよく洗う。

  3. 3

    実験②④ → そのまま流水で洗う。

  4. 4

    ペーパーで水気を拭く。

  5. 5

    実験①③は3等分、実験②④は4等分に筒切りにする。(実験①③は元々頭を落としているので、等分の仕方が違う。)

  6. 6

    実験① “頭・ワタなし” を「BONIQ 70℃ 30分」 

  7. 7

    実験② “頭・ワタあり” を「BONIQ 70℃ 30分」

  8. 8

    実験③ “頭・ワタなし” を「BONIQ 95℃ 7時間」

  9. 9

    実験④ “頭・ワタあり” を「BONIQ 95℃ 7時間」

  10. 10

    その後室温まで冷まし、比較試食を行う。

  11. 11

    <比較実験結果>

    画像からわかるように、まず煮汁の色や見た目でも大きな差が出た。

  12. 12

    実験①②のBONIQ「70℃ 30分」はさんまに照りがなく煮汁ににごりがあるが、実験③④の「95℃ 7時間」の方が色鮮や

  13. 13

    かで煮汁が色濃くなっているがクリアである。まるで甘露煮のように照りがあってつやつやしている。

  14. 14

    低温調理ではバッグ内で調理すると煮汁を煮詰めることが出来ないが、③④はまるで煮詰めたかのように照りが出ているのは驚き。

  15. 15

    次に試食してみると・・・

  16. 16

    まず最初に記しておきたい。
    実験④「“頭・ワタあり” 95℃ 7時間」の圧倒的勝利!!美味しい。骨まで美味しい。

  17. 17

    コクがあり旨みたっぷりで深い味わい。そして身まで味が浸透している。

  18. 18

    実験③「“頭・ワタなし” 95℃ 7時間」と比較すると、どちらも骨までじゅうぶんに柔らかくなっているのは同じであるが、

  19. 19

    旨みの出方が明らかに違う。

  20. 20

    ④の頭を丸ごと食べてみると、旨みが詰まっているのがよくわかる。煮汁も旨みが出ていてまろやかでコクがある。

  21. 21

    ③はやや煮汁の味に鋭さがあるが、美味しいのには違いない。一般的な「サンマ煮つけの缶詰」のイメージに近いかもしれない。

  22. 22

    そして最もNGなのは・・・

  23. 23

    実験②「“頭・ワタあり” 70℃ 30分」。びっくりするほど苦い!臭い!残念ながらこれは料理としてナシ。

  24. 24

    生臭さがあり、苦味が味全体を支配している。実験④は頭とワタからたっぷりと旨みが出ていたのに、

  25. 25

    ②ではただ苦く生臭くなる。全く同じ素材なのに温度と時間が違うだけで、雲泥の差に仕上がるのは驚きである。

  26. 26

    実験①「“頭・ワタなし” 70℃ 30分」はやや生臭さがあるが、ショウガや山椒などの臭み消しを入れれば気にならない程度

  27. 27

    だと思う。悪くはないが、実験④の骨まで食べられて旨みたっぷりのものと比較すれば、骨が食べられずいちいち小骨を取らないと

  28. 28

    いけないのはとてもストレスであり、やや旨みの面で物足りない。温かい状態であればもっと身離れがよく美味しいのかもしれない。

  29. 29

    まとめると、

    臭みのなさ:③④>①>②

    旨み:④>③>①>② 

  30. 30

    総合的な美味しさ:④>③>①>②

    ※②は料理としてナシ。

  31. 31

    さんまの低温調理は「70℃ 30分」よりも「95℃ 7時間」が臭みもなく旨みがしっかり出て頭や骨も食べられ、この場合は

  32. 32

    「頭・ワタなし」よりも「頭・ワタあり」が旨みが出て断然美味しいという結果になった。(70℃の場合は逆なのは上記の通り。)

  33. 33

    《作った感想》

    実験前の予想では、アク取りが出来ないバッグ内の低温調理では調理時間が長く、

  34. 34

    「頭・ワタ付き」の方が臭みが閉じ込められてしまうのでは?と考えていましたが、結果は全く逆!

  35. 35

    「70℃ 30分」よりも「95℃ 7時間」は臭みもなく、「頭・ワタなし」よりも「頭・ワタあり」が旨みが出て

  36. 36

    断然美味しいという結果になったのは驚きでした。また、低温調理ではバッグ内で調理するので煮汁を煮詰めることが出来ないのに、

  37. 37

    「95℃ 7時間」はまるで煮詰めたかのように照りが出ていたのも驚きでした。

コツ・ポイント

同じ素材で同じ調味料を使ったのに、調理温度と時間で仕上がりがこうもはっきり違うという点も新たな発見でした。
これだから低温調理は面白い!

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レシピ作者

低温調理器BONIQ
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いつもの食材で、誰でも簡単「おうちレストラン」豊富な低温調理レシピをご紹介します。【加熱時間基準表】https://boniq.jp/pdf/ttguide.pdf【公式低温調理レシピサイト】https://boniq.jp/recipe/一食あたりの栄養素や管理栄養士によるアドバイスも!【公式製品サイト/SNS/厳選記事】https://linktr.ee/BONIQ.JP
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